もう一月も半ばですが、皆様明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
内容としては題の通りなのですが、詳細には、
OpenVINO2021にてONNX形式のモデルをOpenVINOの中間表現IR形式(.xml, .bin)に変換し推論を行うと、
ONNXでの推論結果よりもIRでの推論結果は推論精度が目視で10-20%ほど低下することがわかった、
という話となります。
経緯としましては、案件にてPyTorchの学習済みのモデルファイル(.pth)をOpenVINOを使用して推論することとなったのですが、
既存システムで使用しているOpenVINOは2021と少し古いためPyTorch形式の推論に対応しておらず、
対応している別の形式に変換する必要がありました。
既存システムではIR形式にて推論しているため、ひとまずIR形式への変換と推論を試してみたのですが、
その推論結果はPyTorchでの結果よりも精度が低下しました。
そこでONNXへの変換と推論も試してみたところ、ONNXでは精度の低下は見られず、
IRの場合に低下することがわかったという次第になります。
調査したところIR形式はONNX形式よりも若干高速とのこと(※)なので、
推測ですがONNXから変換時にその分ネットワークがそぎ落とされてしまうことがあるのかもしれません。
速度を限界まで最適化したい場合でなければOpenVINOではONNXで推論するのが良さそうですね。
※
目視では推論速度に大して差があるように見受けられなかったのですが、
以下の記事によると、Yolov5でONNXとIRで推論処理時間に10msほど差があるようです。
【やってみた】ONNX・OpenVinoでYOLOv5の高速化! – 神戸のデータ活用塾!KDL Data Blog
以上です。